
Nアセチルカルノシン目薬の一つの「キャンシー」とはどんな目薬でしょうか?
その概要や、仕様などについて、記事にしています。
目次
キャンシーは、もともとヒト用の商品
キャンシーは、犬の白内障の改善に期待できるNアセチルカルノシン目薬の一つです。
もともと、ヒト向けに開発された商品なのですが、そのまま犬に転用しているものです。
ちなみに、あの、ピレノキシン目薬のライトクリーンも同じようにヒト用のカタリンを、犬用に転用したものです。
実は、キャンシーは、「潤滑剤」だった
実は、キャンシーは、FDA※の認証を受けておらず、正確には、「薬(目薬)」ではありません。
※Food and Drug Administration、アメリカ食品医薬品局。
実際に、商品や説明書きには、薬の表記はなく、
「潤滑剤(Lubricant)」
と表記してあります。
一方、販売時に、ジェネリック薬(サプリ)と表記されることもある、シーナックは、キャンシーと同じ扱いになると想像されるのですが、その説明書内にも「潤滑剤」という記載がありません。
潤滑剤だが、もともとはヒトの白内障改善を目的に開発されたもの
キャンシーは、表向きは、ヒト用の「目の潤滑剤」ということになっています。
もともと、ヒトの白内障改善を狙って開発された目薬ではありますが、その開発段階で、動物実験で犬を使って効果を確認しているわけなので、当然、犬の白内障への効果が期待できる、というわけです。
ですから、潤滑剤とは書いてありますが、実は犬の白内障に効果期待できるものになっているのです。
Nアセチルカルノシン目薬は、すべて、輸入
Nアセチルカルノシン目薬は、日本国内では製造されていないようなので、キャンシーのようなNアセチルカルノシン目薬は、すべて、輸入で入手することになります。
キャンシー、名前の由来は、I can see.
キャンシーの名前の由来ですが、容易に想像できますが、白内障が改善して、見えるようになるという、
"can see"
すなわち、
"I can see"
から、来ているのでしょう。
キャンシーの仕様 → もともとヒト用。犬にも使える。
下表は、説明書を基に作成した、キャンシーの主な仕様です。
商品名 | CAN-C (抗酸化Nアセチルカルノシン入りの潤滑剤点眼剤) |
成分及び分量 | グリセリン 1%w/v カルボキシメチルセルロース 0.3%w/v ベンジルアルコール 0.3%w/v Nアセチルカルノシン 1%W/v ナトリウム 重炭酸塩 適量 ホウ酸 適量 |
効能又は効果 | (適応)目への軽度の刺激、太陽光や風への暴露による刺激の 一時的な緩和のために、鎮静点眼剤として。 |
用法及び用量 | 各眼に1~2滴を、1日1、2回点眼する。 医師の指示がない限りは1日4滴を超えてはならない。 |
副作用(該当する部分を抜粋) | 1%ぐらいの人には刺すような痛みがあるかもしれない。 点眼による刺激は稀で、使用により収まってくる場合もある |
保管上の注意 | 冷蔵庫で保管し、凍らせないこと。 |
容器の形態など | 5mL容器 2本 |
製造販売元 | Profound Products , UK |
ここで着目する点は、キャンシーの効能について、「白内障に効果がある云々」とは一切書いていないことです。そのようなことを書いてしまうと、医薬品扱いになってしまうからだと思います。
今回は、キャンシーはどんな目薬なのか?について書いてみました。