
ここに書いてあること
犬白内障による視力回復の方法である手術ですが、手術後に一定の割合で、不具合が起こるそうです。本記事では、手術後に起こるかもしれない合併症について記事にしています。
犬白内障手術後の合併症の発生率は10%
犬の場合、白内障手術の後に合併症を起こす可能性が高く、10頭に1頭の割合で、合併症を引き起こします。10%と、かなりの高い割合です。ヒトの白内障手術の場合は、合併症が起きる割合は、0.1%ということなので、犬の場合、とても発生確度が高いのがわかります。
極めて高額な手術を愛犬にうけさせるわけですが、必ずしも、すんなりと手術が成功するわけではなく、合併症が十分に起こることを理解しなくてはなりません。
※(参考)かつまペットクリニック船橋アニマルメディカルセンター
手術後の合併症とはなんなのか?
合併症 | |
眼内炎症 (フレア、フィブリン) | この炎症は術後3日くらいは程度の差があれ、ほとんどの場合発生。 1週間以上強く続くなら予後不良と判断。 |
ぶどう膜炎 | 前眼房・虹彩の炎症で、強い痛みを伴います。感染しやすいので注意が必要です。 |
眼圧上昇・緑内障 | 術後2日間くらいは点眼、内服でほとんどおさまります。 もし5日間以上高眼圧続くなら予後不良、縁内症の治療が必要。 眼房内の水分の循環が妨げられることで眼圧が上昇し、視神経や網膜に障害が出ます。 |
網膜剥離 | 眼の奥の網膜が脈絡膜(眼に栄養を運ぶ役割)から剥がれることで急性に失明します。 |
水晶体脱臼 | 水晶体が本来の位置からはずれてしまった状態。 視力障害のほか、緑内障や網膜隔離を併発しやすい状態になります。 |
その他 | 虹彩癒着、後発白内障(少しの白濁はほとんど発生)、レンズ脱落など。 |
(参考)中央動物病院HP、かつまペットクリニック船橋アニマルメディカルセンター