
ここに書いてあること
Nアセチルカルノシン系目薬のクララスティルが、キャンシーと比べて何が違いがあるのかについて記事にしています。とある販売サイトの説明では、クララスティルもキャンシーと「ほぼ同じ成分」のNAC目薬とか、キャンシー、あるいはクララスティルが「ジェネリック」として書かれていますが、本当にそうなのか?、他に違う点は何か?を比較してみます。
クララスティルとキャンシーの比較
製品に付属の説明書をもとに、シーナックとキャンシーの仕様を並べてみました。
商品 名 | クララスティル Clarastill (保護、栄養、保湿、コーティング の特性を備えた点眼薬) | CAN-C (抗酸化Nアセチルカルノシン入り の潤滑剤点眼剤) |
成分 及び 分量 | カルボキシメチルセルロース0.3% パラヒドロキシ安息香酸メチル0.03% パラヒドロキシ安息香酸プロピル0.012% グリセロール N-アセチルカルノシン 塩化ナトリウム エデト酸二ナトリウム 四ホウ酸ナトリウム 重炭酸カリウム 精製水 | グリセリン 1%w/v カルボキシメチルセルロース 0.3%w/v ベンジルアルコール 0.3%w/v Nアセチルカルノシン 1%W/v ナトリウム 重炭酸塩 適量、 ホウ酸 適量 |
効能 又は 効果 | 保護、栄養補給、保湿、 コーティング(コンタクト レンズ、太陽光線、煙、 ほこり、空調、 コンピューター装置によって 生成される放射線の機械的作用)を 伴う点眼薬。 それらに含まれる抗酸化物質の 特性とフリーラジカルに対する 作用のおかげで、それは 不利な環境条件によって 引き起こされる酸化ストレスの 影響から眼組織(硝子体、角膜、 水晶体、結膜)を保護し、 自然なメカニズムを通して それらの回復を促進します。 | (適応)目への軽度の刺激、 太陽光や風への暴露による刺激の 一時的な緩和のために、 鎮静点眼剤として。 |
用法 及び 用量 | 通常、1日1〜2滴 必要に応じて、増やして使用。 | 各眼に1~2滴を、 1日1、2回点眼する。 医師の指示がない限りは 1日4滴を超えてはならない。 |
副作用 | 一時的な視覚障害(かすみ目) | 1%ぐらいの人には 刺すような痛みが あるかもしれない。 点眼による刺激は稀で、 使用により 収まってくる場合もある |
保管上の注意 | 25℃未満で保管すること。 | 冷蔵庫で保管し、 凍らせないこと。 |
容器の形態など | 5mL容器 1本 | 5mL容器 2本 |
製造販売元 | BRUSCHETTINI、ポーランド | Profound Products , UK |
販売 | BRUSCHETTINI、ポーランド | - |
クララスティルは、IVPからライセンスを受けていますが、成分はキャンシーと全く同じではないです
シーナック同様に、「クララスティルの成分は、キャンシーとほぼ同じ」と書いている販売サイトがありますが、成分について、主成分はおおよそ同じでも、他の異なる添加成分がいくつか入っていて、全く同じではないことがわかります。
クララスティルは、箱の説明にも書いてありますが、IVP※のライセンスを受けて製造されている旨の記載があり、その点ではちゃんとしたもので、キャンシーに近い商品と言えるのかもしれません。
※IVP … INNOVATIVE VISION PRODUCTS, INC.。NAC目薬の第一人者のマーク・バビザエフが社長。
クララスティルは、ジェネリックではない!
また、「キャンシーがクララスティルのジェネリック」というようなことが書いてある販売サイトがありましたが、全くの逆で、キャンシーの方が本家となります。また、他の記事でも書いていますが、キャンシー自体が医薬品登録がないので、そもそも「ジェネリック」という表現が間違っています。これは、販売サイト側の不正確な表現でしょう。
また、クララスティルは、5mL容器のものが箱に1本しか入っておらず、量が少ないので、注意が必要です。他のNAC目薬と同じで10mLの目薬だと勘違いしないようにしましょう。安かったと思ったら、量が半分だった、ということになります。
販売サイトの情報をよく確認して購入、使用を判断しましょう。
うさパラさんなど、ペット薬の個人輸入販売サイトで入手することができます。↓
