
ここに書いてあること
犬が白内障になるのは、よくあることですが、猫の白内障はどうやらあまり起こらないことのようです。あのライトクリーンも「イヌ老年性初発白内障進行防止剤」と、表向きはわざわざ「犬専用」と表記してあって、猫用のライトクリーンは発売されていないことから、猫よりも、犬の白内障がメジャーであることが伺いしれます。(ライトクリーンは猫にも使えるようです)
本記事では、犬の場合と較べた場合の、猫の白内障の発生状況や、なぜ、猫は犬よりも白内障になりやすいのかについて、調べてみました。
犬と猫の白内障の発生状況
アニコムのデータ(下図参照)によれば、目の疾患で保険請求のあったものを調べてみると、犬の場合、白内障は10.6%でしたが、猫の白内障は0.5%でした。すなわち、白内障に関しては、猫は犬の21分の1の発生率であったという結果になっています。

(参考)アニコム家庭動物白書2018 をもとにブログ主が作成。
猫は犬とくらべて白内障になるのは、まれのようです。
原因を考えてみる(原因1)糖代謝の違い
なぜ、猫が白内障になりにくいのかについて調べてみましたが、あまり、はっきりとしたことが書かれているものはみつけられませんでしたただ、一つ、糖代謝が関係しているのではないかという記述がありました。↓
犬の場合は糖尿病を発症すると、白内障を併発することはよくあることなのですが、猫は糖尿病が原因で白内障になることはほとんどないとのことです。これは、犬と猫の糖代謝の違いが関係していると言われています。猫が白内障に関して糖尿病の影響を受けにくいということであれば、白内障の原因の一つを占める糖尿病の要因を少なくできるので、より猫が白内障を起こしにくいことにはつながることでしょう。
原因を考えてみる(原因2)紫外線の違い?→猫は散歩しない
猫が白内障になりにくい原因について、調べましたが、上記のことが出ていたぐらいで、それ以上のことはよくわかりませんでした。
そこで、少し自分なりに考えてみました。犬とくらべて、猫は散歩することがない(出してもらえない)ので、紫外線を浴びる量が少なく、あるいは、外出による白内障を誘発する原因が少なくなるので、それゆえ白内障になりにくい、ということもあるのでは、と考えました。
確かに、犬は多くの場合、散歩に出すことが多いのですが、猫は多くが家猫であると推測します。
これは、本記事の作成にあたり、犬猫の寿命を調べていましたら、家猫と外に出す猫とでは、寿命が違うというデータがあり、興味深いものでした。これは家猫の方が、外に出す猫よりも2、3歳ほど寿命が長いというものです。かなり、はっきりしたデータのようで、家の外に猫を出さないことによる、寿命の引き延ばし効果があることがわかります。
この私が考えた、「猫は外に出ないから白内障になりにくい説」は、少し、厳しいですが、そんな要因もあるかもしれないなあと思った次第です。
(参考)猫との暮らし大百科
白内障のなりやすくなる要因とは
白内障LABによれば、白内障になりやすくなる原因として、次のようなことをあげていました。
- アトピー性皮膚炎
- 糖尿病
- 薬剤(ステロイド)
- 紫外線暴露時間が長い
- 強度近視
これはヒトの場合を前提に書かれていますが、ある程度は犬にもあてはまると考えます。「紫外線暴露時間が長い」という項目があることから、猫が白内障になりにくいのは、外に出ないから、というのは、まんざら、ウソでもないように思います。
少なくとも、犬猫ともに、なるべく、健やかな生活を保つことが大事だと思います。