ここに書いてあること
シーナックの口コミ、レビュー内容をもとに、シーナックの犬白内障への効果の分析を試みています。
「シーナック C-NACは効かない」「治る」と意見が分かれますが、そんな個人の意見などではなく、多くのデータをもとに、シーナックの犬の白内障への効果の傾向をお示しします。
キャンシーでは、既に同様のことを実施済みですが、今回は、シーナックについてもデータでその効果を示します。
わざわざこんなことをやっているのは、この私のブログぐらいで、他ではどこにもない、と言ってもいいでしょう。
データとして、商品(シーナック)のレビューを使用していますが、一般的にそれらは、内容が短すぎる、しょうもない記述など、あまり参考にならないものがほとんどなのですが、中には比較的詳しい商品を使った感想を書いてくれる人がいます。数人レベルのデータではなんともならないのですが、なるべく多くの口コミ、レビューを読み込み、参考になるものを集めることで、データ化し、C-NACについての犬白内障への効果の傾向を読み取ることができますので、グラフにまとめています。
今回はデータ解析の内容と、結果の概要です。
シーナックの犬白内障への効果分析で使用したデータについて
今回の検証で使用したデータの内訳は、以下の通りとなります。
基データの概要 | 下記販売ショップのシーナックのレビュー・口コミ内容から、 犬白内障への効果を読み取り、データとして使用した。 |
データ参照元と データ数 | ・オオサカ堂 (全データ数 693、内有効データ数 n=107) ・うさぱら (全データ数 701、内有効データ数 n=304) 有効データ数 計 411 |
データの 選別方法 | シーナックに関する口コミレビューの内、犬に使用したもののみを 取り出した後、犬白内障への点眼効果が判別できるもののみを選別し、 その改善効果を、下表の基準に基づいて、判定を行なった。 |
また、対象のデータの犬白内障の改善レベルの判定は下表の基準に従って行なった。
症状の変化 | 点数 | 内容 |
改善 | 5 | 犬の白内障が改善した。 |
やや改善 | 4 | 犬の白内障がやや改善した。 |
不変 | 3 | 犬の白内障の状態が変わらなかった。 白内障の進行防止が実感できた場合も含まれる。 |
やや悪化 | 2 | 犬の白内障がやや進行した。 |
悪化 | 1 | 犬の白内障が進行した、または、 目薬の使用により目が炎症(充血)を起こした。 |
なお、各レビュアーが付けている星の数は、全くあてにならないので、参考にはしていません。
<データが口コミ、レビューであることについて>
今回の分析において、データが、口コミ・レビューであるということが意見の分かれるところと思います。きちんとしたデータを取るには、臨床試験のような、手間とお金のかかることをしないといけないので私には到底不可能です。しかしながら、今回のデータは、以下の理由でそこそこ使えるデータになっていると考えています。
- データ数が400超えとデータ数が十分多いこと。
- データをすべて確認したが、高評価だけではなく、悪評価(悪化した、改善しなかったなど)も、除外されておらず、きちんと含まれていたこと。
- 同一人物が大量に偽造したような、同じような、不自然なレビューは含まれていなかったこと。
- 該レビューを掲載しているショップは、レビュー投稿をするとポイント配布するシステムを取り入れているので、ポイント狙いのユーザーが多くレビュー投稿し、評価内容に関係なく比較的均等にレビューが集まると考えられること。
- 商品(シーナック)が長く販売されているので、およそ8年間の長期間の、均等に投稿されたレビューをデータとして使用していること。
シーナックの効果の概要(ライトクリーンとの比較)
上記の手法でデータを分析し、シーナックの犬白内障への効果について以下のグラフで示しました。比較として、従来薬のライトクリーン(千寿製薬)も示しました。

(注)ライトクリーンデータは、千寿製薬が公表している臨床試験結果を使用。
補足ですが、「やや改善」と「改善」、または、「やや悪化」と「悪化」の間の明確な線引きは、難しいと判断したため、これらは、合計値でグラフにしています。
ライトクリーンの犬白内障への効果(再掲)
ライトクリーン(グラフ内、灰色のバー)の場合、「不変」の割合が最も多く、犬白内障の進行防止効果が現れていて、商品に「イヌ老年性初発白内障進行防止剤」と書いてある通りの結果となっています。
この結果では、ライトクリーンの点眼を行なっても、良くも、悪くもならず、「不変」(=進行防止)の状態を保てるという内容になっています。つまり、ライトクリーンでは、犬白内障は改善しないということです。
シーナックの犬白内障への効果(New!)
これに対し、シーナック(グラフ内、水色のバー)の場合は、ライトクリーンに対して「やや改善+改善」の割合が多くなっています。
つまり、シーナックはライトクリーンよりも犬白内障への改善効果があることを示しています。「やや改善+改善」の値は、明確にライトクリーンよりもシーナックの方が割合が高いので、その改善効果があることも明確であることがわかります。
まとめ
当然ながら、犬の健康状態によっては、目薬の効果は変わってくるものなので、個人レベルでみれば、「シーナック C-NACが効かない」という場合もあるでしょう。しかし、上図に示したように、この比較においては、データでみれば、ライトクリーンよりも、シーナックの方が犬白内障への効果は明確になっているのがお分かりになったでしょう。
この結果は、臨床試験のような、条件の揃ったものではなく、対象の犬がさまざま(犬種、年齢、点眼前の状況など)な状態にあっても、このような、傾向があったのです。
次回以降、引き続き、詳細について解説していきます。
キャンシーについても、同様に分析を行なっていますので、参考にしてみてください。