
ここに書いてあること
動物病院では、犬の白内障に対して、Nアセチルカルノシン目薬を処方してしないようだ、ということを既に記事にしています。こちらなど。
しかし、ここ最近、動物病院でもNアセチルカルノシン目薬を処方していそう、ということが、レビューからわかりましたので、今回記事にしています。
口コミから見る、最近の動物病院のNAC目薬の扱いが多くなっていそうな件
ネット情報からみる限りでは、動物病院は犬の白内障に対するNアセチルカルノシン目薬については、触れない、あるいは、触れている場合も、NAC目薬を否定的に扱うという状況である、ということを本サイトでは既に、記事にしています。
しかし、ここ一連のシーナックの口コミ、レビュー調査を実施したのですが、そのレビューの中に、かなり多く、動物病院で、キャンシーやシーナックを処方してもらった、という内容がありました。
具体的には、「動物病院で、シーナックを処方するのですが、高いので、自分で、個人輸入で購入しました」のような内容です。どうやら、動物病院では、シーナックなどのNアセチルカルノシン目薬を、結構な高額な価格で処方しているようです。まあ、当然ですか。
患者(飼い主)の声を無視できなくなった?
動物病院のこのような状況を詳細に知ることはできないのですが、以前は、動物病院ではNアセチルカルノシン目薬などを確実に取扱っていなかったはずなので、最近、取り扱うようになった理由の一つは、犬の白内障に効果がほとんど見込めないライトクリーン(千寿製薬)を処方することへの限界というか、引け目みたいものがあるのではと考えています。
つまり、患者さん(犬)にライトクリーンを処方しても、
「先生、この目薬を使ったのですが、白内障が進行していってしまうのですが!(怒)」
という感じで、あまりにも、毎回毎回、何百人もの患者さんに言われるので、もう少しは、効果の期待できるものを患者さんに出してあげよう、と良心の呵責に耐えかねてNAC目薬を処方したのかもしれませんね。
また、動物病院にもかかわらず、ヒト用のカタリンやカリーユニを処方している旨のレビューもいくつもあって、同じ成分の薬であるとはいえ、ヒトと動物用ときちんと切り分けできていないテキトーな動物病院があるのに驚きます。
キャンシー、シーナック、クララスティルの区別がわかっていない動物病院
Nアセチルカルノシン目薬を処方している動物病院が、いくつか出てきたという動きは、これまでの効かないライトクリーンを平気で処方していた時と比べれば、評価できます。
しかしながら、該当のレビューを見ると、これらの動物病院では、キャンシーかシーナックのどちらかを選べるとか、シーナックを処方している、とかしているようです。本来であればNアセチルカルノシン目薬の本家ともいうべき、キャンシーだけを処方すべきだと、私は考えるのですが、獣医の先生にとっては、どちらでもいい、という状況になっていると見受けられます。
参考記事 → 【CAN-C】他のNAC目薬を使わない方がよい理由 #A67
どういった基準でNAC目薬を処方しているのか?
前記にように、いくつかの動物病院ではNAC目薬を処方しているようなのですが、キャンシーやシーナックのNアセチルカルノシン目薬は動物用医薬品ではありませんので、動物病院がどういった基準に基づいて、これらのNAC目薬を処方しているのかが不明です。
私は、一定の診療品質を確保するための、例えば日本獣医学会などが制定した、動物診療基準のようなものがあって、その中にきっと、処方する薬は動物用医薬品に限る、というようなことが定められている、と推測しているのですが、こうした動物病院の診療をみていると、かなりテキトーなことをやっているという印象を受けます。
確かに、動物用医薬品にはあてはまらないサプリメントなんかも犬の処方されることもありそうですから、こういったものはどういう取り扱いになっているかはわからないです。
NAC目薬を処方する動物病院が出てきたのは、飼い主にとってはいいことですが、こういったところはまだまだ少数と思います。ほとんどが、未だに効かないライトクリーンを処方し続けて動物病院がほとんどだと思います。